テクニアカレッジとは
モノづくりの楽しさを伝え技術を伝承する。
総合部品加工メーカー㈱テクニア(本社工場:名古屋市中川区)代表取締役 高橋弘茂の「現場で生産に追われているこれからの職人さん達に、真のものづくりの楽しさを肌で感じてもらいたい」との想いにて、2004年に開校。
創業100周年を迎える同社が培ってきた技能を手作りで実習書にまとめ、同社の熟練技能者が指導者となり、座学及び汎用旋盤など実機による実習形式で、「自分の腕で“ものづくり”ができる喜びや楽しみ」の体得を提供する。技能者(熟練職人)として社会で活躍する人材を育成し、技能の伝承をすることで、日本のものづくりの発展に寄与する事を目指している。
開校から14年を迎え、受講者は数十社600名以上、それぞれが中部地区の金属加工製造業のキーマンとして活躍している。
テクニア式技能伝承
「ものづくりの楽しさを肌で感じること」が「探究心」へと昇華していくことにより、「自身で考え想像して実績を積む」。
それはやがて「腕を磨き」、「より高品質で精密な仕事を行う事」が出来る、「大きな自信」へと繋がっていく。
この「職人魂の根っこを磨く心技の成長を鍛錬する」の道場として、テクニアカレッジが生まれる背景にもなった。
高橋の幼少時からの想い
僕は工場の油の匂いを嗅いとノコ盤が材料を引く音を子守唄に育った。高校を卒業して一年飲食店でアルバイトをしながら、どんな仕事に就くか迷っていたが父の会社でもアルバイトをさせてもらった。当時導入されたばかりのNCボール盤という機械の取り替えを担当していた。
コンピューターオタクだった僕にとって、職人の穴あけ技を機械が淡々とこなす穴あけの固定サイクルは画期的だった。どんどんのめり込んで何時しか図面を渡されて製品を制作する事が出来るようになっていた。
しかし 僕にはまだ汎用旋盤を触ったことがなく 治具は工場長にお願いしないと出来ない。当時旋盤を転がしている工場長は憧れだった。自分も旋盤を仕えるようになりたいと思った。
そしてある日曜日の午後 こっそり汎用旋盤を触った。
その時のことをよく覚えている。旋盤を回し始めると見よう見まねで覚えていたレバーを触った。回転数のメモリを低速に合わせた。回転は上がり送り竿を下ろすとタレットが前に移動した。めちゃくちゃ興奮した。熱中しているうちに治具を自分で作成できるようになった。
とっても嬉しかった。
三代目から会社を引継いだ私には大きな課題が有った。先代からの職人さんがどれだけ力を貸してくれるかという事と次世代の職人たちに技能を伝承出来るかどうかという事だ。これはとても難しい課題だった。先輩たちは鉄を削る技術は有っても物を教える技術は無い。
汎用機を触る機会のない今の職人たち。ほかっておいて人は育たない。まして探究心が自動的にわく訳は無い。そこでお休みの日に端材を使って指導つきで汎用機を触らせてみた。それから試行錯誤を行って始まったのがカレッジだ。
高橋の技能伝承に対する想い
いろいろな国のものづくりを見てきた。日本のものづくりは世界に類を見ない優れた現場力を誇っている。それは職人の存在なくしてありえない。定年制度が職人の確保を妨げている。定年を過ぎてから職人は熟練技能者となる。
そうした彼らがこれからの職人のお手本となり職人魂を伝承していく。職人魂はものづくりに直向きな現場から生まれ その会社の文化社風となる。
昨今どんどん中小企業の現場が少なくなってきている。
残されている現場の存続 技能伝承の必要性は言うまでもない。
職人を育てること技能伝承は 日本ものづくりの進化 産業発展 未来の日本の子どもたちの暮らしを豊かにするためにも大切なことだ。
テクニアカレッジを全国へ
このたび全国で開催できるようにする事を決意いたしましたのは 全国よりテクニアカレッジ受講のするために名古屋までお越しいただくのではなく地元でお手軽に受けて頂ける様に工夫いたしました。
また、地方再生が我が国の課題となるご時勢、地域の活性を志す方々との共生を目指したいと思います。
テクニア式技能伝承を、より多くの職人さんたちに受けて頂き探究心を深めて頂く事。
その地域で連携して頂ける企業様の収益確保にも。
地域の活性化とものづくりのリーディング企業としての価値を高めて頂く事。
使命感を持った講師となる熟練職人のやりがいと誇りを築き、師弟関係で結ばれる社内コミュニティづくりと若手職人の技能向上と生産性の向上。
600名を超える方々に受講して頂きました事が、ご指示をいただけているものと思い、これから危ぶまれる職人の減少を防ぐためにもテクニアカレッジを全国に広める事が皆様へのお役立ち日本のものづくりの発展に繋がると信じております。
どうぞご支援ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。