DURIUS

DURIUS

DURIUSとは?

NVIDIAのRTX30XX、40XXシリーズにCPU用簡易水冷クーラーを取り付けるためのマウンタです。
無垢アルミ材から削り出しで加工しているため、マウンタ全体が大型のVRAMヒートシンクとして機能します。
【特許出願済(特願2024-105192)】
RTX3060Ti-RTX3070Tiに対応するDURIUS T-730、RTX4070-RTX4080に対応するT-740、RTX3080-RTX3090とRTX4090に対応するT-830の3種類をラインナップしています。

DURIUSを使用するメリット

  1. グラフィックボードの排熱をケース外に直接排出。周辺コンポーネントの温度上昇を抑制。
  2. GPUコアをAIOクーラーでしっかり冷やし、高負荷時の静音化に貢献。盲点になるVRAMの発熱も強力に放熱。
  3. 近年の大型高性能グラボを2スロット、ショート基板化。

グラフィックボードの排熱をケース外に直接排出

純正空冷クーラーの場合、RTX4090では450Wにも及ぶ排熱はケース内にまき散らされ、周辺パーツの温度を上昇させ、パフォーマンス寿命に影響を与えます。

DURIUSの使用により、CPU温度、M.2 SSD温度、電源ユニット等のコンポーネント温度を大幅に低下させることができます。 特に電源ユニットがケース内の空気を吸気する形で搭載されている場合、DURIUSによる簡易水冷化前と後で30℃以上電源ユニットの温度が低下する場合があります。(当社実験結果)

そして、マザーボードや電源ユニットに無数に使用されるコンデンサは、部品温度が10℃上昇する毎に寿命半分になるという特性があります。
40℃の場合に2000時間の寿命が想定されるコンデンサの場合、70℃での想定寿命は僅か250時間に....

VRAMを強力放熱

RTX3080より採用されたGDDR6X。このVRAMは高負荷時には100℃を超える場合もある、従来のGDDR6とは一線を画す熱源です。
AIOヘッドをGPUコアに固定するのは難しくありませんが、その場合AIOヘッドの下に隠れるGDDR6Xを冷却するには工夫が必要です。

マウンタにAIOヘッドを固定するフレームとVRAMヒートシンクとしての機能を両立させたDURIUSは、近年の部品密度が高まったグラフィックボード上でも強力にVRAMを冷却できます。

大型高性能グラボを2スロット化

近年流行りの小型PCケースですが、グラフィックボードの厚み、全長に制限がある場合も珍しくありません。
高性能なグラフィックボードは純正クーラーが巨大な場合が多く、小さいクーラーのモデルでは冷却性能が不足する場合もあります。

実際にグラフィックボードを見たことのある方は分かると思いますが、あの巨大なクーラーを取り外すと実際の基板は非常に短く、薄いのです。 クーラーをDURIUSとケースに合ったサイズの簡易水冷に置き換えることにより、巨大なグラフィックボードがITXサイズの長さ*、2スロットに収まる厚みになり、自作PCの選択肢が大幅に広がります。

*モデルによって基板サイズは異なります。

取り付けにあたって

DURIUSと簡易水冷が冷却するのは、グラフィックボード上のGPUコアとVRAMです。
しかし、ボード上には他にも発熱する部品が多く存在します。その中でも冷却に留意すべき部品に、「MOSFET」があります。
MOSFETは電源回路の一部で、約4mm四方程度の部品です。発熱量が多く、部品が小さいため、十分な放熱のためにヒートシンクの貼り付けを推奨します。

GPUコアの温度には、「コア温度」と「ホットスポット温度」があります。簡易水冷ヘッドを取り付ける際、熱伝導グリスの塗布量が不十分だとコア全体にグリスが伸び切らず、 局所的に温度の高い部分ができてしまいます。これがホットスポット温度となり、パフォーマンスの低下につながるため、熱伝導グリスは十分に塗布してください。

DURIUSには、ヒートシンク上にファンを固定するためのネジ穴が設けられています。
取り付けるグラフィックボードのレイアウトに応じたサイズのファンとネジをご用意ください。ネジはホームセンターなどで市販されているM3x0.5の物が適合します。
ファンの厚み+5mm程度の長さのネジが推奨されます。

DURIUSを取り付けることにより、簡易水冷のポンプ、ラジエターのファン、DURIUSに取り付けたファンを新たに制御する必要が出てきます。
グラフィックボード上の純正ファン用コネクタを使用するのが最も推奨されますが、マザーボードに接続してファン制御を行う場合、そのままでは十分な冷却を行えない可能性があります。 基本的にマザーボードに接続されたファンはCPU温度、もしくはマザーボード上の温度センサによって行われるため、グラフィックボードの温度とファン回転数は連動しません。
そのため、グラフィックボードへの負荷が高くCPUへの負荷が低い場合、グラフィックボードの冷却が十分に行われない恐れがあります。その場合、可能であればマザーボードの設定で ファン制御に用いる温度センサーをグラフィックボード上のセンサーに設定するか、ファンの回転数が常に一定以上になるよう調整してください。「FanControl」等のサードパーティー製ソフトウェアをファン制御に用いて、GPU温度やVRAM温度を温度ソースに設定するのもスマートな方法です。

対応する簡易水冷クーラー一覧

Abee Uシリーズ
Asetek LC/LS/LTシリーズ
ASUS ROG STRIX LC/LCⅡ/LCⅢシリーズ
ASUS ROG RYUO シリーズ(RYUOⅢシリーズは非対応)
ASUS ROG RYUJIN/RYUJINⅡシリーズ(AIOヘッドが大型のため周辺への干渉に注意。RYUJINⅢシリーズは非対応)
ASUS TUF GAMING LCシリーズ(TUF GAMING LCⅡシリーズは非対応)
CRYORIG Aシリーズ
EVGA CLCxシリーズ
FractaiDesign Celsius/Celsius+シリーズ(Lumenシリーズは非対応)
GIGABYTE AORUS WATERFORCE Xシリーズ(WATERFORCE Ⅱシリーズは非対応)
Intel RTS2011LC/TS13X
MSI MPG CORELIQUID D/Kシリーズ(AIOヘッドが大型のため周辺への干渉に注意)
MSI MEG CORELIQUID Sシリーズ(AIOヘッドが大型のため周辺への干渉に注意)
NZXT Kraken X/Zシリーズ
NZXT Kraken 240/360 (120は非対応)
NZXT Kraken RGB/Elite/EliteRGB シリーズ
RAZER Hanbo Chromaシリーズ
Scythe Apsalus シリーズ
SAPPHIRE Nitro+シリーズ
TEAM SIREN GAシリーズ(末尾MのモデルはAIOヘッドの分解が必要)
THEAMALRIGHT FrozenFusionシリーズ
Thermaltake Floe/Water 3.0シリーズ
Phanteks Glacier Oneシリーズ(AIOヘッドが大型のため周辺への干渉に注意)
XPG LEVANTE/LEVANTE Xシリーズ
玄人志向 KURO-AIOWCシリーズ